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 私の瞳の紅色は、ルーの瞳と同じ色。
 ルーと魂を分かち、形を得て生まれた私は、ルーとふたりでひとつのような存在であることを漠然と望んでいた。
 そして遠い未来に待ち受ける孤独をたしかに恐れていた。
 寂しかったのだ。

 ルーは私にも自由を与えようとしてくれた。
 好きなことをしなさい、好きなように遊び学びなさいと。
 それは紛れもない、ルーの親心であり愛情だった。そうわかっているからこそ、私は寂しさも憶えてしまった。
 遠くへ行かせようとしないでほしいと。
 近くに置いてほしい、私が役に立てることを教えてほしい、頼ってほしい、繋ぎとめていてほしいと。

 だから私は触れなかった。ルーベリーへの渡航を禁じられたとき、裏で何が起こっていたのかを。
 そこに触れたらきっと、ルーと私を繋ぐ鎖が断ち切れてしまう。そんなの私は望まない。
 生まれの時点でルーに縋って生きるしかない。諦めてほしい。私はとうに諦めた。

 だからルー。あなたの与えた私の名は、唯一あなたが私を頼る術であったと、歪みを重ねて解釈させてもらうよ。

 ──2代目 ルセット・ルーの独白より──




















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